インプラント手術ナビゲーションシステム「X-Guide®」(Xガイド)

当院では、より安全で高精度なインプラント手術のために、Xガイドを導入しています。Xガイドは、デジタル技術と光学技術を駆使した3Dガイダンスによって、インプラントを埋め込む位置や角度を手術中にリアルタイムで示してくれるナビゲーションシステムです。

術中ナビゲーションをインプラント治療に活用

ナビゲーションシステムとは、例えるなら車のカーナビのようなものです。Xガイドは、歯科用CTで取得した患者様の情報を地図とし、術者に現在の座標と到達すべき座標(インプラント埋入位置)を示します。
このようなナビゲーションシステムを使った手術は、日本の歯科治療ではままだ一般的とはいえませんが、脳神経外科の分野では20年以上前から行われており、病巣の正確な切除などに寄与してきました。

X-ガイドの本体

世界30ヶ国以上で採用実績あり

Xガイドは、世界的なインプラントメーカーのノーベルバイオケア社とダイナミックナビゲーション分野でのイノベーションリーダーであるX-NavTechnologies社によって開発されており、世界30ヶ国以上(2020年3月現在)で採用されている実績があります。

Xガイドのメリット

X-ガイドを使用している写真と画面写真

インプラントをシミュレーション通りの位置に埋入できる

Xガイドは、事前に撮影したCT画像をもとに、インプラント手術中も患者様の骨の深層部を可視化してくれます。GPSのように術者の持つドリルやインプラントの位置を測位し、埋入位置をナビゲートしてくれるため、精度の高いインプラント手術が可能となり、難症例でも迅速にインプラントを埋入できます。

より安全に配慮した治療が行える

神経や血管の正確な位置がわかるため、これらを誤って傷つけてしまうリスクが減少し、より安全面に配慮した環境でインプラント治療が行えます。
また、シミュレーション通りの位置にインプラントを埋入することは、術後の痛みや腫れなどの症状を最小限に抑えることにも繋がります。

シミュレーションと施術写真

治療完了までの期間を短縮できる

従来のインプラント治療では、サージカルテンプレート(インプラント埋入位置に穴をあけたマウスピースのようなもの)を作製し、手術時にはそれを患者様のお口に装着することで、術前シミュレーション通りの位置にインプラントを埋入していました。

一方、Xガイドを用いた治療では、術中にリアルタイムでインプラントの埋入位置をナビゲートしてくれるため、サージカルテンプレートの作製が不要で、治療完了までの期間が大幅に短縮されます。 また、サージカルテンプレートの作製・調整などの過程で誤差が生じるリスクを低減できるのもメリットと言えるでしょう。

従来のインプラント治療の流れ Xガイドを使った治療の流れ
  1. 歯科用CT撮影
  2. ソフトによる術前シミュレーション
  3. サージカルテンプレートの作製・調整
  4. サージカルテンプレートを用いた手術
  1. 歯科用CT撮影
  2. ソフトによる術前シミュレーションを行い、データをXガイドへ送信
  3. Xガイドのナビゲートによる手術

お口を開けづらい患者様の負担が軽減される

X-ガイドを利用した治療

サージカルテンプレートを使用したインプラント治療は、顎関節症などでお口を大きく開けるのが難しい患者様にとっては負担が大きく、手術が困難なケースもありました。
Xガイドを用いたインプラント手術ならサージカルテンプレートが不要なため、お口を開けるのが難しい患者様にも適応でき、お体の負担を軽減できます。